南部の炬燵がけは神社の旗のように、五原色をふんだんに使い、カラフルな縞々で、織られており、六尺(180センチ)四方、五枚はぎで、覆輪(ふちどりのこと)には茜木綿を四方につけます。
この赤色は火伏せの役割があるとお年寄りは言い伝えています。暗い部屋に少しでも明るいきれいな色をという女の思いやりでしょうか。また、木綿は燃えにくいものと知っていたようで、消防士の刺子着も木綿でした。
縞の出し方、覆輪の幅も、その村々で違っており、どの地域のものか、わかるといいます。経糸は貴重で、節約するために、筬通しを片羽にしたものもあり、粗くざっくりした炬燵がけだったといいます。