2021年3月24日 南河秀子さん(研究科修了)

南河さんはむつにお住まいで、南部裂織保存会のむつ支部の教室で、本科を終えられて、次の研究科を学ぶためにい、むつから通われています。
(研究科修了おめでとうございます!いつから、研究科を?)昨年8月から始めたのですが、早く終わりました。(研究科はいかがでしたか?)楽しかった!知らないことを知るのが楽しかった。おしゃべりもせず、黙って織っていて、退屈じゃないの?って聞かれたことがあるけど、楽しくて楽しくって、しょうがなかったです。

(何が楽しかったですか?)予習なんかはしなくて、まっさらな気持ちでお稽古に来ました。むつとやり方が違うところもあったけど、それもとても勉強になりました。織り方はいろいろあったけど、苦労したのはビーズ織り。ビーズの大きさによって、沈んで、うまく表に出てくれなくて、やり直したりして、やれないことにトライしてゆくのも面白かった。苦労したことなんてないのね。いいえ、全部苦労ですよ。でも楽しい苦労でした。十和田からむつまでの帰り道の道中、その日にやったことを考えて、こうだった、あーだったと、こんどはこうしてみようとか、楽しく考えながら帰りました。ですから、通うのは全然苦ではなかったです。
(裂織を始めたきっかけは?)
ちょっと早く57歳で事情があって退職し、お世話になった方にお礼に何か差し上げたい思っていたところ、むつの松本先生がポーチを作っているのを知って、それを贈ることにしたんですが、むつに住んでいても、長年活動している裂織の存在を知らなかったんです。それで、こんなに素敵なものを作れるのなら、ただ孫の世話をしているよりも、学びたいと思いました。でも裂織をやるなんて、私の性格からは考えられないことでした。以前は糸が絡んだら、それは捨てる人だった。今は絡まったものは解いてやるものだと知り、できるようになりました。師範科に進んで、また楽しい苦労をしたいと思います。(ありがとうございました)